二百字で作文を書く

「作文を書く」ことについて

 

 学校生活において、行事のあと、何かの課題など、なにかと「作文」を書く場面が多くあります。原稿用紙が配られて、「はぁ~、何をどう書けばいいんだろう…。」などと悩んでしまう場合もあったりします。ましてや昨今のIT時代、ネット・SNS界隈では昔のデータ送信容量節約の名残か、とにかく短い文章が正義で、長いものは敬遠されるというような風潮もあり、長い文章を書くことは少なくなっています。

 しかし、自分の思うことを具体的に文章化して他の人に伝える作業は、これからの社会を生きていくなかで必須のものとなってきます。そこで、いかに簡潔に自分の思いを文章にするかという課題について考えたいと思います。現行学習指導要領でも、国語においては「伝え合う力を高める」ことが、また、外国語においては「コミュニケーション能力の基礎を養う」ことが重要なポイントになっています。さあ、自分の考え・思いを文章化して伝えることに挑戦しましょう。

 ところで、作文を書く時の基本アイテムといえば、それは間違いなく「原稿用紙」です。20字×20行、400字詰めのこのテンプレートは、明治時代に定着して連綿と続くものとなっています。この原稿用紙を二つ折り、つまり半分の200字で作文を書くことにしましょう。二百字で作文…というと、中学校でおなじみなのはやはりこれです。↓
 

 

都立高等学校等 学力検査 「国語」

説明的文章に付随する二百字作文の問題について

 

 都立高等学校等の学力検査 「国語」 では、文学的文章と説明的文章の長文問題が二問出題されています。このうち、説明的文章の問題に付随して、二百字の作文が出題されています。

 この問題はここ十数年、

 

「国語の授業でこの文章を読んだ後、「〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇」というテーマで自分の意見を発表
することになった。このときにあなたが話す言葉を具体的な体験や見聞も含めて二百字以内で書け。
なお、書き出しや改行の際の空欄、 、や 。や 「 などもそれぞれ字数に数えよ。」

 


 というパターンで出題されてきています。長文問題に関する問題を提起するという形で、考えが正確に伝わるように構成を工夫しながら、相手や目的に応じて自分の意見を論理的に表現する能力をみるということが目的です。長文の内容を把握するとともに、その内容に関する自分の考えを時間内にわかりやすくまとめて書けるかが問われます。原稿用紙半分の字数で、しかも短時間で自分の考えをまとめる必要がありますので、今から慣れておく必要があるかもしれません。以下に今まで出題された問題を示します。どんなことが問われているのか、どういうふうに書けばいいのか、過去に出題されたものを俯瞰して傾向と対策を考えてみてください。

  

   ↓

 

 二百字作文の課題(平成7年度~令和6年度)

 

更新日:2024年06月04日 16:34:10